硝酸性窒素汚染の範囲(距離、深さ)はどれ位に及びますか? 深井戸であれば問題ないか?

硝酸性窒素汚染の原因は大きく2つあります。
一つは、畑、果樹園、茶園などで散布される窒素肥料です。広範囲に大量にくり返し散布されます。化学肥料、あるいは堆肥など植物の生長に必須の物質です。広い面積に散布されるため、汚染範囲も何キロにも及ぶ広範囲な汚染地もみられます。減肥対策が農政サイドを中心に行われていますが、対策は困難を極めています。
もう一つは、畜産廃棄物由来の汚染です。畜産が盛んな地域等では、多量の糞尿などの廃棄物が発生して処理に苦慮しています。堆肥化などが行われていますが、発生地が偏っているために、「もって行き場がない」、というのが現状です。直接糞尿を荒れ地に散布してしまうと、地下水汚染だけでなく周辺の悪臭問題などを引き起こしています。対策としてバイオエネルギーへの転換など農水省は施策を進めていますが、緒についたばかりです。
汚染状況、範囲は、窒素成分の環境への負荷量、地下構造などいくつかの要因が重なり、一概に言えません。1本の井戸だけの汚染から、地下水の流動によって拡散する、何キロにも及ぶ汚染まで様々です。
また、粘土層などで遮断された深井戸(被圧地下水)にまで汚染が拡散している事例は、数少ないですが各地でみられます。粘土層の層厚が十分でなかったり、砂れきが混じり完全な不透層になっていない、遠く離れた汚染地で浸透した地下水が流動過程で不透層の下部に入り込む、などが原因です。このため、200mの深度の井戸でも汚染されることがあります。
硝酸性窒素に関する地下水汚染は、我が国の大きな水環境問題に一つになっており環境省のウェブサイト(地下水・地盤対策)に調査事例、対策が記載されていますので参考にして下さい。

 

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