放射線汚染物質が拡大していく速度はどれ位ですか?

地中での放射性物質の動きはその物質と土壌粒子の反応の度合いによって大きく変わります。よって、本来ですと放射性物質が漏れている場所の土を採って調べてみないと正確なことはわかりませんが、一般的に次のように考えられます。
セシウムは土に強く吸着される(くっつく)ので地下水の流れの数十分の1から数千分の1のスピードでしか地中を動きません。地下水の流速そのものが、だいたい、一年に数十cmから数m程度です。セシウムの地中での動きは、地下水の流速よりも、さらに遅くなりますので、地中に漏れたセシウムは長い間大きくは広がることは無いと考えられます。
一方、ヨウ素は土にくっつかず、一年に数十cmから数m程度流れる地下水と同じ速さで地中を流れます。しかし、ヨウ素の半減期(放射性崩壊によって半分に減る時間)は8日と大変短いので、地下水が遠くに到達する前に濃度が低くなり(数か月で無くなる)、これも大きく広がることは無いと考えられます。
このほかに、ストロンチウムという物質が地中に漏れた場合ですが、これは少し土壌粒子に吸着されるため、地下水の数分の1から数十分の1の速さで地中を動きます。半減期が29年と長いので、これが地下水中に漏れた場合には注意が必要です。それでも地下水より動きが遅くなりますので、一年間 に数cmから数m程度の速さで地中に広がると思われます。
以上より、放射性物質が地下水中(地中)にある限り、これらが直ちに汚染源から遠くまで広がることは考えにくいです。ただし、放射性物質を含んだ雨がふたの無い井戸などを通して直接地下水に入る場合には遠くでも地下水が放射能に汚染される可能性があります。

 

 

>>よくある質問(FAQ)に戻る

ページTOPへ