鉄分濃度とマンガン濃度には関連性はありますか?

鉄とマンガンは化学的性質が似ているので、環境中で挙動を共にすることが多く、地下水に鉄とマンガンが共存しているケースが多くあります。地下水に含まれる鉄、マンガンの存在比は、さまざまな要因が重なり複雑です。鉄を含む地下水がマンガンを含まない地下水も珍しくありません。鉄、マンガンの含有量の事前予測は、困難です。周辺の既設井戸の状況が入手できれば複数のデータが集まるので参考になると思います。
酸化還元電位の差で、地下水に鉄が溶け出してもマンガンが溶け出さない場合、もともと堆積地層にマンガンを含まない場合などが考えられます。一般的には、海成粘土から溶出する深層の地下水はマンガンを多く含み、火成岩起源の粘土層から溶出する地下水の場合はマンガンを含みません。また、土壌有機物であるフミン質と接触する地下水では、鉄を多く含みます。同じ地域の井戸水でも、帯水層が何層にも分かれる沖積平野の場合、取水する帯水層によって水質が異なります。下部の帯水層ほど、鉄やマンガンの含有量が高いのが一般的です。これは、地下水に溶けている酸素濃度が低く、還元状態にあるためです。掘削深度が深いほど水質が良い、という言葉は当てはまりません。
一方、マンガン濃度が高いにも関わらず、鉄を含まない地下水はほとんどないと思います。ただ、北海道のごく一部の温泉水の中には、高濃度のマンガンを含む極めて特殊な泉質の温泉水があります。
なお、水道の分野には「赤水」、「黒水」という言葉があります。それぞれ、鉄、マンガンの酸化物が管壁から溶出して水道水が着色することを表します。地下水の本来の水質ではありません。

 

 

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