地下水が減ってきているとは本当なのですか? その原因は何ですか?

地下水や河川水のかん養源である雨や雪は、全国的にみると少雨傾向にありますが、このことは、それほど大きな問題ではありません。
しかし、温暖化傾向による高山帯の降雪量の減少が、春先から夏にかけての雪解け水の減少を引き起こして、地下水のかん養量に影響を及ぼしています。
また、都市部では市街地化によるアスファルト舗装や排水路の整備等により、農村部では減反政策による水田のかんがい面積の減少により、全国一律でみると、地下水のかん養源となる雨や雪の地下浸透量が大きく減少しています。このため、生活用水、工業用水、農業用水などの地下水の使用量(揚水量)が大きく変化しなくても、浸透量の低下が賦存量(地下に貯まっている地下水の量)の減少を招き、その結果、一部の地域では、わき水が出なくなったり、湧出量の減少、井戸の水位の低下傾向が認められます。
また、森林資源の減少による山地の保水力の低下によるかん養量の減少も大きな問題になっています。
このため、全国各地で地下水の人工かん養などが行われています。また、長崎県では地下水を貯留する地下ダムが設置され、水道用に利用されています。

一方、首都圏や阪神地域などでは、法規制により井戸水を工業用水やビル管理(空調)などに使用する地下水が減少し、地下水位が上昇して障害が発生しています。地下水位の上昇によって、建物や地下構造物の浮き上がり(例:東京駅や上野駅のホームの浮き上がり)現象がみられ、対策に多大な費用が当てられています。

地下水は、河川水とは異なり天候に左右されにくい特性をもつ貴重な水資源です。地下水を貴重な水資源として利用していくには、長期的な展望に立った施策が必要です。
世界的にみると、地下水の資源としての重要性は地球温暖化問題とも絡んでさらに増します。地下水に関する様々なトピックを集めた図書(講談社:ブルーバックス「地下水の科学」、日本地下水学会・井田徹冶共著)に詳しく紹介されていますので、ご興味があればご一読下さい。

 

 

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