水源林の保護

水源林の保護

地下水の涵養にとって水源林は非常に重要です。東京財団が水源林の危機シリーズをHPにアップしています。一度読んでみてください。

以下http://www.tkfd.or.jp/topics/detail.php?id=179の抜粋です。
日本の山林売買が加速していることをご存じですか。山間部に相当する地域の土地取引は過去10年で倍増しています。水源となる森林(水源林)は、国の重要なインフラといえますが、現状では売買の実態は掴みにくいのが実情です。
日本では国土の地籍調査が48%しか完了しておらず、所有権の移動も十分把握されていません。とくに山林は秀吉の太閤検地でも地籍が正確に把握されず、未だ6割は地籍調査が未了です。国土利用計画法に基づく売買届出データもどこまで実態をカバーしているか不明です。
一方で、日本の土地の私的所有権は極めて強く、欧米では土地の最終処分権や優先的領有権を政府が明確に持つのに対し、我が国では何人(なんぴと)であれ、ひとたび土地を所有してしまえば、本人の同意なしに所有権を移転することは極めて困難です。安全保障面等への配慮から森や水など国土資源に関する経済行為を直接的に規制する法律もありません。
林業低迷やグローバルな資源争奪戦を背景に、このまま山林売買が進行すれば、持ち主がはっきりしない山林が増え、水源林や生態系の機能が失われたり、住民の安全・安心が脅かされるような問題が起きる可能性もあります。しかし、現行制度下では、国や自治体が直ちに対処することは困難です。

執筆担当:今村 

情報掲載日:2010/03/31