子どもたちに地下水学習を

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子どもたちに地下水学習を

◆地球環境問題に関する情報がマスメディアやインターネットを通して飛び交っており、これに呼応するように、全国各地で環境学習や、環境を守る取り組みが世代を超えて活発に行われています。◆特に、子どもたちを対象にした環境学習プログラムは、各学校の授業だけでなく、自治体やNPO団体が支援をして動いています。全国規模の組織も、加盟団体約3600、会員数178,000人の環境省「こどもエコクラブ」をはじめ、国交省の「水辺の楽校プロジェクト」、「子ども水辺サポートセンター」、などいくつもあります。◆しかし、水環境学習といっても、多くが河川を対象にしています。湧水や地下水を対象にした活動としては、これまで、秋田県などで希少魚を守る中学生の活動や沖縄宮古島の地下水の窒素汚染の浄化活動など、ごく一部で知られているだけです。◆地下水は河川水と異なり直接目でみることはできません。大人でも井戸水は地下に大きな空洞があって、そこに貯まった水をポンプでくみ上げていると考えている人がたくさんいます。◆未来を担う子どもたちに、貴重な水資源であり、身近な生活用水である地下水の正しい知識や役割を、湧水を糸口に、あるいは河川などと対比させて教えることは、法人化された日本地下水学会の大きな社会的な責務の一つになると思います。市民コミュニケーション委員会が中心になり、全国で水環境学習に取り組んでいる自治体やNPO団体の指導者に積極的に働きかけを行って、支援の輪を拡げてはどうでしょうか。

執筆担当:(て) 

情報掲載日:2010/02/25