地震と温泉水との関係(和歌山県・白浜温泉)

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地震と温泉水との関係(和歌山県・白浜温泉)

和歌山県・白浜温泉の泉源水位が東日本大震災直後に急激に低下していたことが日本温泉科学会会長の西村進・京都大学名誉教授らの調査で明らかとなった。地震と地下水位との関係は以前から指摘されており地震で地盤が押されて水位が上昇したり、地盤が引っ張られることにより水位の低下が観測される。今回の白浜温泉の場合、本震前の揺れ十数分後に水位が低下、すぐに回復したものの本震直後に再度急激な水位低下が観測された。また秋田や山形の温泉では湯量が激減する現象も確認されている。阪神・淡路大震災の際にも同様に近くの温泉で水位変動や水温変化が観測されている。(独)産総研では地震と地下水変化の関係から、近く訪れると予想されている南海地震の前兆を捉えようと各地に地下水観測孔を設置・観測を行っている。【神戸新聞ニュース,2012/9/17】

執筆担当:お 

情報掲載日:2012/10/05