エチオピア通信3
前回(「エチオピア通信2」)からほぼ1年ぶりのエチオピア通信をお伝えします。
私の配属先のアディスアベバ上下水道局には、私以外にも複数のSV(シニアボランティア)の方々が赴任されています。その中で、 地下水関係の仕事に従事される方もおり、成果の一つと言えるのが、地下水の鉄マンガン除去施設です。アディスアベバの地下水には高 濃度の鉄、マンガンが含まれる地域があり、この地下水を鉄バクテリアを表面に繁殖させた濾過池を通すことで鉄マンガンを除去する仕 組みで、施設規模も大きくなく、電力消費も少ないと、現在のエチオピアに適した方法と言えます。
ところが、通水を開始してまもなく、肝心の井戸が枯れてしまい、現在は運用を中断している状態です。ここに限らず、井戸の寿命 が非常に短いのが全般的な問題で、その原因を現在SVの方が調査していますが、ポンプが大きすぎることによる過剰揚水、電気検層の解 釈誤認によるスクリーンの設置場所の誤り、井戸を深く掘れば掘るほど良いという誤解、など、井戸の作りに様々な問題があるのが現状 です。このような誤った井戸建設が市水道局のみならず全国的に行われている疑いもあり、修正するのも一筋縄ではいかない様子です。
執筆担当:か
情報掲載日:2014/01/05