温度を測って地下水を診断する

温度を測って地下水を診断する

竹内篤雄・中山健二・渡辺知恵子著

古今書院(2001)

紹介コメント

竹内篤雄さんの前著書「温度測定による流動地下水調査法」の姉妹編とも言うべき本。 著者らが進める「1m 深地温探査法」を定着する基礎になった自然界に発生する地下水の局 所的流動現象についてこれを「水ミチ」と称して、帯水層に存在する地下水と区別して取り扱う事の必要性を会話形式で解いている。
「水ミチ」の発生する場所としては、地滑り地、堤体盛土の基部を流動する地下水の脈 状の流れ、帯水層内部で発生している堆積環境の異なる堆積物間の地下水流動などを紹介 すると同時に、これらの「水ミチ」を見つけだす調査方法として平面的には「1m 深地温探 査法」を、鉛直的な多層に及ぶ流動層の検出には「多点温度検層法」を発明してこれらの 調査結果から水ミチの存在や帯水層内部での堆積物層間に発生する流動層の存在を明らか にし、理論的な解釈を加えた。
地質・地下水技術者にはよりどころの多い技術書である。

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