地下水は語る 見えない資源の危機

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地下水は語る 見えない資源の危機

守田 優著

岩波書店(2013)

紹介コメント

著者は、東京都土木技術研究所(現 東京都土木技術支援・人材センター)にて地盤沈下・地下水・都市河川についての研究に従事され、その後大学で教鞭を取 られている地下水の専門家です。本書では、地下水環境に視点を置き、地下水の汲み上げや揚水規制、土地利用と雨水浸透事業など地下水への人為的な働きかけ を重ねて解説がされています。特に、地盤沈下と地下水枯渇の原因である地下水低下や枯渇について実務レベルでの解説がされている。井の頭池の涸渇原因は地 表の開発のみでなく地下水の過剰汲み上げが主な原因であり、武蔵野台地の被圧帯水層は不圧化(空洞化)していることを明らかにされている。実際の事例に 従った具体的かつ分かりやすい記載となっていることから、地下水を理解する上では好著です。地下水に関する一般普及書が少ない中、このような本が多くの人 に読まれ地下水に対する理解が深まっていくことが期待されます。

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