養爺清水(直江津)

ホーム > アーカイブ > 地下水余話 > 養爺清水(直江津)

養爺清水(直江津)

新潟県上越市JR直江津駅から「直江津まちなか道標」を目印に徒歩約25分、五智如来を祀る五智国分寺の丘の麓、五智郵便局の近くに湧き出す養爺清水に辿り着きます。1207年から7年間ここ五智周辺で過ごした親鸞聖人(35歳~)が使ったと言われる湧水は、水量は少しですが、800年後の今でも絶えることなく湧き出していました。歴史を感じるこの湧き水は「養爺」清水とありますが、湧き出る地点の背後の石碑には「やう也」清水と刻まれています。自分が滞在していた10分程の間にも、ジョギングの方や地元の親子連れが水汲みに訪れ、親しまれていることが分かりました。上越~北陸にお出かけの際は、彫刻が立派な五智国分寺の三重塔と合わせて訪れてみてはいかがでしょうか? 本数は少ないですが、バス利用の際は五智国分寺裏門下車が最寄りとなります。

この湧水のことは地下水学会誌51巻4号「名水を訪ねて(87)新潟県上越地域の名水」に掲載されています(p373、3.4 高田平野西縁及び上越地域西部の名水)。その論文によれば、あずまやは2006年に再建されたと記載があります。超10年経った今でも地元の方々が大切に整備しているのだと感じました。




執筆担当:しん 

情報掲載日:2018/04/01