大量揚水の施設建設で地下水枯渇を懸念するが、施設は保証要求に因果関係を否定。解決策は?

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施設の建設が決まったら、井戸の掘削が始まる前に、影響の可能性が考えられる周辺井戸の水位観測、水質検査を会社にお願いし、必ず地元自治体の立ち会いの下で検査を行います。揚水開始後も近くに位置する一部の井戸だけでも定期的に調査を継続することも必要です。掘削、揚水開始前、揚水開始後の客観的な記録があれば、将来、井戸水の水位や水質に影響が出た場合、補償等の話し合いもスムーズに行くと思います。
なお、工場等の施設が進出し大量の井戸水が揚水されることによる周辺民家の井戸涸れ事例は各地にあります。何よりも地元自治体の担当者に相談を持ちかけることが肝要です。

なお、井戸の影響半径に関する教科書・テキストとしては、
「地下水工学 河野伊一郎著 鹿島出版会」
「地下水調査法 山本荘毅著 古今書院」
などがありますが、いずれも専門書です。ご参考まで。

ご質問に対する回答は、あくまで回答者個人の見解です。

 

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