水の硬度は、水1リットルに含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンの量をこれに相当する炭酸カルシウム(CaCO3)に換算した数値です。水道法では硬度の基準値は300mg/lと定められています。硬度が高い水は水道施設の維持管理に影響を及ぼします。おいしい水という視点から水質管理目標値10~100mg/lが決められていますが、硬度(主にマグネシウム)が高過ぎると胃腸を害して下痢を起こす場合もあるようです。(改訂4版 水道水質基準ハンドブック,丸善株式会社)。
水の硬度が高いと電気ポット内などに見られるような白色の析出物が発生し、給湯器などの故障原因になります。水の硬度を下げる方法として「軟水器」の導入が考えられます。 軟水器は業務用(ラーメン屋、うどん屋など)、家庭用まで各種販売されています。しかし、維持管理が大変なので購入は慎重に検討する必要があります。 水道施設でも、硬度の高い原水を軟水化して給水している地域(石灰岩地帯など)がいくつかあります。地下水の硬度が300を超えるような高い値であると、国内では軟水器は見つからないかもしれません。 海外では硬度が高い地下水を飲用しており、このような地下水に対応できる軟水器(water softener)も販売されているようです。
なお、地下水の硬度が高い原因には、自然の地層が原因に加えて、畑の土質改良など人為的な原因もありますので、井戸水を飲料用として利用しても大丈夫かについて、保健所にもご相談されたほうが良いかと思います。
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