山間部など標高の高い所に降った雨は、地下を標高の低い海へと流れます。その地下水の流れは非常にゆっくりであるため、海水が地下水の流れに逆らって陸上の方へ入り込んできてしまいます。しかし基本的に地下水の流れは陸上側から海洋側であるため、地下水中の塩分濃度はグラデーションになっています。そのグラデーションの度合いは、地下水の流れ、地質環境などによって異なります。
潮汐による水圧の変化は地下水の流れにも影響を及ぼします。しかし淡水と海水の境界(グラデーションの部分)は、ほぼ安定している地下水の流れと、毎日繰り返される潮汐変化とによって均衡するように成り立っていますので、特別な変化(地殻変動など)がない限り、これ以上の塩水化が進行することは考えにくいと思います。
なお、潮汐変化による地下水位の変化は、内陸部へ行けば行くほど遅くなること(位相のずれ)が知られています。
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