新しい井戸を掘削する場合、まず周辺の既存の井戸の状況を調べることが第一です。具体的には、希望する水量、飲用に適した水質を得るための掘削深度など、近隣の井戸掘削に実績をもつさく井業者や井戸の所有者から情報を得ます。また、近くに井戸がない場合には、費用はかかりますが、ボーリング調査を行うしかありません。
なお、飲用が主目的の場合は慎重に対処する必要があります。井戸水は飲用以外の目的に利用することをお勧めします。
なお、鉄分に限定して言えば、地下水中の鉄分濃度は一般的に深度が深い下部の帯水層ほど上昇します。滞留時間の長い深層地下水は溶存酸素濃度が低下し(化学的には還元状態と呼びます)、粘土層などに含まれる鉄分が地下水に溶け出し易いことが理由です。ただし、逆に、浅層の地下水が鉄分を多く含み、下層の地下水が良好な水質の場合もあります(例:濃尾平野周辺)ので、既設井戸の掘削深度、集水(スクリーン)位置など多くの情報をもっている地域のさく井業者にご相談することをお勧めします。
なお、ご質問に対する回答は、あくまで回答者個人の見解です。
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