地下水について学ぶために

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 最近は昭和の名水百選や平成の名水百選などが環境省から発表され、水の大切さに関心が高まり、名水を巡る旅や湧水散歩なども行われるようになってきました。その中には、各地の名水に関する本は名水紀行のような内容で多く出版されていますが、さらに詳しく名水や湧水(地下水)について知りたい人も増えてきました。そんな方々より時々「地下水について学びたいのですが、どんな本で勉強すればいいのですか?」とか「地下水について分かりやすく書いた本ってどんな本がありますか?」などと聞かれることがあります。 日本地下水学会では「名水を科学する」「続名水を科学する」「新名水を科学する」などの出版をして学術的な見地からみた名水についての知見を刊行してきました。日本地下水学会誌には、名水の解説シリーズのほかに地下水に関する本の書評もあり、これまで多くの本の紹介がされてきました。しかし、紹介される本は、専門的な部分もあり、一般の方の要望に十分応えるには至っていません。一つには、地下水に関する本と言っても多岐の分野にわたり、知りたい内容や目的によって紹介する本も異なってきます。子供向きのものから一般的な方、建設コンサルタントなど実務者が求めるもの、研究レベルのものも理学系や工学系のものもありさまざまです。また、すでにかなり以前に発行されて、現在は入手が困難なものもあり、紹介に躊躇するものもあります。
地下水に関する本がこれまでどれぐらい出版されたのかは不明ですが、身近にある本を数えても100冊を超えています。このほかに、研究報告書や調査報告書などを含めると数千冊にも及ぶものと思われます。理科の教科書、水文学や水理学の本の中に一項目として記載されている場合も多くあります。 ここでは、子供向きあるいは一般向きの本から、一部は専門家向きの本までを、本の写真と本の内容がある程度知って頂けるように目次、そして簡単な紹介を掲載するように致しました。選出した本は、大正から昭和初期のものから最近出版されたもので、明治・江戸時代以前のものや海外の洋書などは含まれていません。また、いくつかの本は現在書店で入手可能なものですが、絶版となっているものもあります。絶版の本でも、古書店で比較的入手可能なものもありますが、中には図書館で閲覧するしかないものもあります。 書名のあとに「参考」と記した本は、このブックガイドの個別紹介欄には、掲載していませんが、参考になるものとして紹介させて頂きました。さらに、詳細に調べたい方はご利用下さい。