一般細菌は専門用語であって、従属栄養細菌と呼ばれる細菌類(無数に種類があります。)に属し、人の体温と同じ36℃付近で増殖する細菌をひとまとめにした呼び名です。種類を特定した特別な細菌の名称ではなく、ほとんどが人に対して無害の細菌です。しかし、一般細菌が検出されると、「もしかしたら、下痢を起こすような病原性の細菌を含んでいる可能性がある。」、ということで基準値が定められています。一般細菌が基準値(100)を超える井戸水を飲用に使用しているケースはたくさんあると思いますし、「昔から飲んでいるから大丈夫。」ということで健康被害もない場合も多いと思います。しかし、一般細菌=病原性ではないものの飲用は避けるべきです。保健所等では飲まないように指導しておりますので、飲用は水道水を使用し、井戸水は雑用水の使用に止めるべきだと思います。井戸水を塩素滅菌して使用することもできますが、薬剤の補充などメンテナンスが必要です。一般家庭においては、水道水を使用できない場合など特別な場合を除いて避けた方が良いと思います。
なお、新しく掘削の井戸水から一般細菌検出は珍しくありません。揚水を続けるうちに細菌数が減少することが一般的のため、もし、掘削後すぐの水質検査で一般細菌が検出された場合は半年~1年位の間隔を置いてから再検査で様子をみてみてはいかがでしょうか? 何年も揚水している井戸で基準超過が続くこともあります。検出は原因不明のことが多く、いわゆる「汚染」とは直接結びつきません。
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