新版 地下水調査法
山本壮毅著
古今書院
紹介コメント
残念ながら絶版となっているが,数少ない地下水に関する教科書的邦書であり,地下水に関わる日本人技術者必携の書といえる.調査法とあるが,地下水に関わ る理論,技術はもちろん,社会的側面に関しても記載されている.図表も貴重なものが多く,参考文献もさらなる知見を必要な読者にとって貴重な情報を得られ る.また,多くの専門用語に英訳が付されているのも本書を薦める一つの理由になっている.
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改定 地下水ハンドブック
改訂地下水ハンドブック編集委員会編
建設産業調査会
紹介コメント
地下水に関わる職場には必携の一冊である.本書は地下水流動の理論,地下水に係わる技術・工事,各種地下水調査法,地下水の水質など地下水に係わる化学, 揚水規制など地下水に係わる法規にいたる地下水に関与する自然科学から社会科学まで広範な事項を網羅している。ハンドブックというが事典というボリュームで,目次に示されるようにそのボリュームに見合う内容を有している。
地下水百科(東京多摩地域の地下水を守るために)
地下水を守る会著
紹介コメント
新書判の小冊子であるが、手書きで32項目の表題について図も多く入れ、わかりやすく地下水について解説がされている。
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歩く楽しむ 東京の自然水
早川 光著
農山漁村文化協会発行
紹介コメント
四半世紀も前に、東京の地下水を使った豆腐作りやお酒の醸造といった観点で見開き2ページ程度の小さな旅を数多く取り纏めた本著は、2014年時点でもガ イドブックとして役に立つ一冊です。水質検査表、写真、住所や地図という情報の豊富さは、改めて訪問する際のきっかけ、目印を与えてくれます。著者早川さ んが東京中の湧水を歩き求めるきっかけとなった新聞記事には「東京都の調べ(昭和60年度)では23区内にまだ177ヶ所も湧水がある」という記述があっ たそうです。水道水もが地下水を潤す時代に、“東京の自然水”を探し求めた本著に以下のような記述があります。平成の時代で数少なくなった湧水を大切に守 り続けていきたいと思わせる貴重な一冊です。 「お子さんやお孫さんがおられたら、都心からすべての湧水が消えてしま前に、是非見せてあげて下さい。」(まえがき) 「湧水や名水は確実に絶滅に近づいています。恐らく21世紀には都心の湧水はほとんど姿を消してしまうでしょう。」(あとがき)
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地下水入門
地下水入門編集委員会編
土質工学会
紹介コメント
準備中
ものが語る歴史8 井戸の考古学
鐘方正樹著
同成社
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竹制作時からすでに土中にある井戸は、それゆえに考古学の宝庫であり、過去と現在をつなぐタイムトンネルともいえよう。原始から近代まで連綿と利用されて きた列島各地の井戸が人間の生活にいかに関わったかを建築技術的・構造的視角から分析し、東アジア的広がりの中でその展開を追究する。
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井戸と水道の話
堀越正雄 著
(株)論創社
紹介コメント
日本の井戸および江戸時代以降の水道について詳しく書かれた本である。井戸については古代、中世から明治まで、井戸掘りの技術を中心とした解説がされてい る。また、水道については江戸時代の上水から、明治の近代式水道の創設まで、詳細に記載されている。技術的な面のみならず、日本の井戸と水道にまつわる 様々な文化についても記述が豊富であり、歴史読み物としても楽しめる。
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水文学講座6 地下水水文学
山本荘毅 著
共立出版
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通常、水文学といえば、地下水を包括する場合が多い。しかし、本書はあえて「地下水水文学」と名付け、地下水に特化した水文学論を繰り広げている。降水は「与えられたもの」として、あえて章立てしていないあたりが、それを如実に表している。
とはいえ、「水位・水頭・水圧」(2.3節)という原理的だが間違えやすい概念から、「水価・水法」(8.4節)といった昨今、注目される話題まで網羅さ れている。「これまでの地下水に関する知識は、水理学であって水文学ではない」(まえがき)といった、筆者の主張を通じて、水文学に関する思考を深めさせ てくれる。
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三省堂新書94 地盤沈下-しのびよる災害-
柴崎達雄 著
共立出版
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本書が出版されたのは、公害対策基本法(1967年、昭和42年)が制定されてから4年後の昭和46年。中央公害対策審議会地盤沈下部会で地盤沈下が諮問 されていた頃である。時代はその後、地下水の公水化や地下水の統合管理案の議論を踏まえ、1985年(昭和60年)の濃尾平野地盤沈下防止等対策要綱決定 へと進んでいく。公害とは何なのか。科学者として現象のメカニズムを解剖するとはどうゆうことなのか。ゼロメートルという用語が章タイトルのすべてに入っ ており、筆者の強烈な主張の一端をかいまみることができる。東京駅や上野駅で地下水位が回復し、地盤沈下が過去の出来事のように感じられる昨今、豊富な事 例や洞察にもとづき、そのメカニズムや恐ろしさを教えてくれる一冊。
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湧泉調査の手引き 地学ハンドブックシリーズ・6
高橋一・末永和幸 共著
地学団体研究会
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本書は、「地下水の自然の露頭である湧泉」について書かれた本である。ちなみに、湧泉とは、湧き水の存在する「場所」を意味する。ただし、本書では、湧 泉だけでなく、現地調査全般に関する貴重なアドバイスがちりばめられている。なお、「湧泉から湧出する湧水」といったとき、湧出とは地下水がわきだす「こ と」であり、湧水とは、湧き出した水その「もの」を意味する。言葉の違いに敏感になれることも、本書の利点の一つかもしれない。
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