汲み上げ始めに茶色く濁る井戸水が、薄い茶色からその後透明になります。この理由は何ですか?

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このような濁りは鉄が起因しているものと考えられます。主に2つの原因が考えられます。

1つは、井戸水をくみ上げる過程で管壁などの「鉄サビ」が含まれることです。

2つ目は、もともと鉄を含む地下水をくみ上げる場合です。地下水に溶存する鉄は、酸素と接触していない状態では無色透明ですが、空気中の酸素に触れると褐色の濁り(錆び)を生じます。鉄を含む地下水が井戸の管内に滞留していると、最初は褐色の濁りを帯びていますが、井戸水をくみ上げると、本来の地下水を揚水することになり無色透明となります。しかし、濁っていても無色透明であっても鉄濃度はありません。地下水の本来の水質が原因の場合は、無色透明の水でも口に含むと金気味がします。

なお、ご質問に対する回答は、あくまで回答者個人の見解です。

 

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